平成30年9月、青森市で目の健康講座を開催いたしました。
雨天ではありましたが 298名のご来場、そして無料健康相談には定員の30名の申し込みがあり大変盛況となりました。
また開場から講演までの時間を利用して以前放送された「ATVテレビ診察室」のビデオ放映を行い、来場の方々に観ていただけるようにしました。

  • 日時:平成30年9月9日(日曜日)
  • 場所:リンクステーション平安閣市民ホール

第一部 講演会

1.「加齢黄斑変性ってなに?」弘前大学大学院医学系研究科眼科学講座准教授 鈴木幸彦先生

鈴木幸彦准教授講演要旨

加齢黄斑変性はわが国の失明原因の第4位です。

黄斑部という視力に大事な部分に脈絡膜新生血管が生じてしまう滲出型と、新生血管は生じないものの黄斑部が傷んでしまう萎縮型の2種類があります。

原因は光、酸化ストレス、生活習慣、喫煙などでその症状は視力低下、変視症などがあります。

診断は光干渉断層計、各種造影検査で行います。

治療は抗VEGF抗体の硝子体内注射が有効ですが、非常に高価な薬剤で患者さんの金銭的負担が問題になっています。

予防として、禁煙、野菜を多く摂取する、ルテイン含有のサプリメントが有効である可能性が示されました。

将来的な治療の展望として、iPS細胞を網膜色素上皮細胞に分化させ、移植する手術は2014年に初めておこなわれましたが時間と費用が莫大ななため、最近では他人のiPS細胞を製造しての移植手術が行われはじめています。

今後の治療法の発展に期待するところです。

2.「角膜疾患、角膜移植、献眼」弘前大学大学院医学系研究科眼科学講座教授 中澤満先生

中澤満教授講演要旨

角膜炎治療後の混濁、円錐角膜重症例には角膜移植が必要になります。

角膜移植には亡くなった方からの眼球提供を受けて行われますが、眼球提供は家族の同意が必要です。アイバンクの献眼活動についてお話しされました。

青森県は献眼数が少なく、県民性や宗教上の理由が考えられていますが、献眼は亡くなった後に行うことができる社会貢献と言えます。

将来の角膜移植の発展として、必要な所だけを部分的に使うパーツ移植、合成樹脂や歯の組織をを利用した人工角膜、iPS細胞での再生医療があります。

最後に滝沢秀明さん主演のアイバンクドラマ『ヒ・カ・リ』の上映がありました。

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第二部 目の健康相談

講演終了後の健康相談では相談員医師6名体制で対応しました。

相談者の熱心なご質問に対し、丁寧にお答えさせていただきました。

目の健康講座は東北6県の眼科医会持ち回りで開催されます。

次回青森県での開催は6年後になりますが、市民公開講座で目の病気のことを一般の方に聞いていただける貴重な会ですので、またの機会にはぜひご参加いただきたいと思います。

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